好きなアイドルがアイドルではなくなった話。
今日は2018年4月29日。
私の最愛の推し、モーニング娘。'17(当時)の工藤遥ちゃんが、その年の秋ツアーをもってモーニング娘。及びハロー！プロジェクトを卒業すると発表した日から1年が経った。
1年間ずっと考えていたことと、私の勝手な決意を言葉にしておこうと思う。
一年前の今日、私は一人で買い物にでかけ、夕方に帰りの電車に乗ったところで「昼公演のレポートが上がってきてるかな～」とツイッターを開いた。
そしたら。
「えっ工藤遥ちゃん卒業しちゃうの？マジで？」
それはハロプロファンのツイートではなくて、某ジャニーズファンの方のツイートだった。
いやいやいや冗談きついっすわ・・・まぁアイドルだとね、誰々が卒業！？みたいな憶測とか噂とかよくあるよね、マジそういうの良くないよね。
でも震える手でツイートを遡るうちに、それが本当だと分かった。
ちゃんと公式のソースもあったし、ニュースにもなっていた。
そこには、はるちゃん(工藤遥ちゃん)の決意と、アイドルとしての、モーニング娘。としての期限が綴られていた。正直、何にも頭に入んなかった。服やコスメを買ったウキウキ感なんてどこかに吹き飛んで、電車に座って呆然とした。
「やられた。」
というのが、その時一番最初に浮かんだ感情だった。正確に言うと、「油断した。」
私は人生の半分以上を所謂ジャニヲタとして過ごしているが、女子アイドルを好きになったのは工藤遥ちゃんが初めてだ。はるちゃんは私にとって「初めての推し」であり、この卒業は私にとって「好きなアイドルがアイドルではなくなる」初めての経験だった。
私がモーニング娘。を好きになったのは道重さゆみさんの卒業のちょっと前くらいなので、その後には鞘師里保ちゃんも鈴木香音ちゃんの卒業もあった。
女子アイドルがアイドルとしていてくれる期間は短く、いつか卒業してしまうものだと分かっていたつもりだった。でも、全然分かっていなかった。その「いつか」が、工藤遥ちゃんに関してだけは、もっとずっと先のことだと決めつけていたのだ。
加入してから数年、あまり歌割りも貰えずいつも後列で、でもそのポジションでできることを頑張ってきて、「TIKI BUN」あたりからどんどんパフォーマンスの中心メンバーになってきたはるちゃん。持ち前の明るさと優しさと魅力で、グループ内外を問わず先輩にも同期にも後輩にも好かれるはるちゃん。泣き虫なはるちゃんはメンバーの卒業の度に涙して、成人を迎え、いつしかリーダーになってOG達に「あのもやしっ子の工藤が今やリーダーですよ」なんて言われ、25歳あたりでたくさんの後輩とファンに惜しまれながら卒業するもんだと決めつけていたのだ。
えっ、怖くない？
自分のことでさえ、上司との考課面談の際に「5年後どうなっていたい？ビジョンは？」とか聞かれても内心で「えー、分かんない・・・」とか思うのに、よその家の女の子の将来を勝手に決めつけていた身勝手さが怖い、我ながら。
はるちゃんが卒業するのは女優の道を目指すためで、芸能界を引退するわけじゃない。卒業と共に芸能界を去ったり、期限を設けない休業をするアイドルも少なくない中で、この先も姿を見れることは贅沢だ。ネットには「引退しないなら良いじゃん」みたいなコメントもあった。
でも私にとっては全然良くなかった。
情けない話だが、「アイドルの工藤遥」が「女優の工藤遥」になった時、それでも好きでいられるのか自信がなかった。
私はそもそも、「アイドル」という存在が大好きだ。崇拝していると言っても良い。何人かいるジャニーズの担当にしても推しのはるちゃんにしても、顔や性格や考え方やトークやその他いくらでもある魅力はもちろん大好きだけれど、やっぱり歌って踊ってる時、グループのメンバーと関わっている時が一番キラキラして見える。
アイドルであることに高いプライドと強い信念を持つ、プロ意識の高いアイドルが好きだ。女優も俳優も歌手も、「ハマる」と言えるほど好きなったことがない。
「歌って踊るはるちゃんが見れなくなるのが嫌だ」
「なにも卒業しなくても、アイドルを続けながらでも演技はできるんじゃない？」
最初はそんなことばかり考えた。
でも卒業発表の時のはるちゃんのコメントを見て、あぁ、私は何て考えが甘いんだろう、と思った。
やるからには中途半端にはしたくないし、 両立するにしても、「お芝居がやりたい」と言いながら、歌って踊る事が本業のアイドルとしてステージに立つのは メンバーにもファンの皆さんにも失礼だと思いました。
同時に、とても印象的で胸に残っている嵐の二宮和也さんの言葉を思い出した。
アイドルという存在はファンの人たちの為にあるものだから、そこをはき違えて自分の好きなことをやろうとするのは、アイドルとしての存在価値がない。
プロのアイドルだからこそ、卒業を選んだんだ。中途半端に両立させて、どちらかに手を抜くことも、演技をやってみて上手くいかなかったら何食わぬ顔でアイドル1本に戻すこともできたのに。
私の大好きな工藤遥ちゃんは、卒業のその日が終わるまで、アイドルでいることに決して手を抜かなかった。
グループとしての活動をきちんとこなし、写真集を出し、バースデーイベントを行い、先輩のバースデーイベントにゲスト出演し、10期のバスツアーを行い、ソロイベントを行い、卒業コンサートを行った。
今思えば卒業後の仕事のためのオーディションもあって、想像できないくらい忙しかっただろうに。
BDイベントもバスツアーもソロイベントも、ライブコーナーがたっぷり設けられていた。
BDイベントでは毎年恒例となっている、譜久村聖ちゃんとテーマを合わせた衣装に「アイドル」というテーマを選び、卒コンのドレスはハートとスパンコールとフリルがふんだんにあしらわれた衣装を選び、自身が歌うソロ曲は「もしも・・・」という可愛い曲を選んだ。
はるちゃんは、自分のファンが自分に何を求めているか、ちゃんと分かっていた。
「歌って踊る、可愛いアイドル」を持てる時間の限り提供してくれた。
涙が止まらないくらい、『プロのアイドル』だった。
2017年12月11日、武道館から帰って家で一人で泣きながら、私は「アイドルの工藤遥ちゃん」を一生惜しむことを決意した。
あんなに素晴らしい『アイドル』を見せつけられて、未練を消すことなんてできなかった。
女優の工藤遥を応援する気持ちと、アイドルの工藤遥を惜しむ気持ちは矛盾しないと思った。
今では毎日ブログとインスタをチェックし、毎週日曜の朝ははるちゃんが出演する「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」を見て、「あ～今日も世界一可愛い～～♡♡最高！！！」となっている。
見て。めっっっっちゃ可愛くない？可愛すぎて胃が痛い。
相変わらずお顔は可愛いしまっすぐで真面目でプロ意識高い。自慢の推しです。(女優さんのことを推しとは言わないかもしれないけど。)
一年前の自分に教えてあげたい。案ずるな、１年後もお前は工藤遥ちゃんのことが好きだぞ。
でもやっぱりモーニング娘。としての映像を見ると「アイドルの工藤遥が好きだ！！！歌も踊りもパフォーマンスも大好きだ！！！」ってなるし、モーニング娘。'18を見ると「やっぱモーニング娘。ってかっこよくて可愛くて最強じゃん！！・・・でもはるちゃんがいたら歌割りどこだったんだろう。この衣装可愛いな。はるちゃんが着たらどんな感じかな・・・うっ」ってなる。
正直辛い。でもね、こんな風に未練たらたらなファンがいても良いんじゃないかと思えてきたんです。
「工藤遥ってアイドルは凄かったんだぞ！めっちゃ惜しまれながら卒業したんだぞ！」っていつまででも自慢していたい。これから「女優の工藤遥」のファンになる人達にも、それ以外の人にも。
今からでも遅くない！アイドルの工藤遥ちゃんを知ってほしい！
はるちゃんが頑張ってくれたお陰で、はるちゃんがモーニング娘。に在籍していた時の映像はたくさんあります。
アイドルの工藤遥を知らずに一生を終えるのはもったいないよ！！！
ハスキーボイスの歌声、全力のダンス、自分の歌割じゃない時にも口パクで歌っている姿、心の底からハロプロを愛してライブを楽しんでいる姿を知らずに一生を終えるのはもったいないよ！！！マジで！！！
というわけで皆様、まずはこのあたりのMVを見てください！タダですぞ！
モーニング娘。'16『セクシーキャットの演説』(Morning Musume。'16[Sexy Cat’s Speech])(Promotion Edit)
モーニング娘。'17『若いんだし！』(Morning Musume。'17[You’re Young Anyway!])(Promotion Edit)
あとは4/11に発売されたコンサート映像です！是非とも買って下さい！最高のアイドル工藤遥と最強のアイドルグループモーニング娘。が出演していて、卒コンとその前月の武道館ライブの他にツアー中の日替わり曲も収録されているから実質タダですぞ！
モーニング娘。誕生20周年記念コンサートツアー2017秋~We are MORNING MUSUME。~工藤遥卒業スペシャル [Blu-ray]
私の大好きなツアーも是非！
モーニング娘。'17 コンサートツアー春 ~THE INSPIRATION! ~ [Blu-ray]
工藤遥ちゃんがアイドルではなくなっても、工藤遥ちゃんのことが好きなままだった。
でもやっぱり、毎日毎日、アイドルの工藤遥ちゃんを惜しんでいます。
卒業したあの日からずっと。きっとこれからもずっと。
